こんまりさんに学ぶ/河辺たけひろの『暮らしをもっと不便に!』Vol.56

今や世界的に有名になった、こんまりさんこと、近藤麻理恵さん。
「人生がときめく片づけの魔法」
ボクが最初にこの本を読んだのは2011年。
 
カンペキに、ではないけれど、こんまりさんの教えに沿って片づけをしてみました。
そして、彼女の片づけ哲学の根底に流れる、物にも気持ちがあって、魂があるという考え方。これにボクはかなり影響を受けました。
その後も何度となく、こんまり片づけを実践してみています。
 
6年ほど前に掃除の仕事を始めてからも、ある意味この考え方をベースにしながら仕事に、そしてお客様に向き合ってきたところがあります。
 
ただ、ともすると、そのとても大事な部分をつい忘れてしまいがちになることも。
 
最近また改めて、こんまりさんの教えと向き合っている今日この頃。
どうやったら「おそうじ劇場」の仕事に活かせるか?
どうやったら自分の暮らしにもっと活かせるか?
 
今回はその一部を、みなさんとも共有したいと思います。
 
 
 
こんまりさんの片づけメソッドでは、片づけをする順番とかも厳密に決まっています。
 
 衣類〜本〜書類〜小物類〜思い出品
 
 この他にも「やり方」の部分ではかなり細かいところまで構築されています。
 
 でも、ボクが一番影響を受けているのは、むしろ片づけに向き合う自分のココロの「在り方」の部分、「精神性」の部分。
 
 彼女の一冊目の本、「人生がときめく片づけの魔法」の後半戦に、その「在り方」について、とても大切な考え方が記されているので、一部引用しながら、みなさんと一緒に学んでみたいと思います。
(今回は2019年初版発行の「人生がときめく片づけの魔法」改訂版を元に、引用させて戴きました。)
 
“ 片づけのレッスンで私がお客様に出す課題の一つに、「モノをねぎらう」という課題があります。家に帰ったら、来ていた服をハンガーにかけながら「今日も暖かくしてくれてありがとう」と声をかけ、アクセサリーを外したら「今日もきれいにしてくれてありがとう」、バッグをクローゼットに戻すときには「あなたのおかげで今日も最高のお仕事ができました、ありがとう」。こんなふうに、持ちモノ一つひとつに対して、その日一日、自分を支えてくれたことにちゃんと感謝する。毎日は無理でも、たまにはねぎらってあげることも大事だと思うのです。”(P228より引用)
 
 これ、毎日出来たらホント素敵ですよねー!!ボクの仕事のことで言えば、日々お客様のお宅でお掃除させてもらっている「掃除道具」をきちんとねぎらってあげることですね。これ、なかなか毎日は出来ないんだよなぁ〜〜
 でもね、1ヶ月ぐらい前に、「普段オレたちがホントにお世話になっている掃除道具さん達を、ちゃんと拭いてあげよう!」っていうことで、ウチの社員のあかりちゃんと二人で、全部拭いてあげたことがあります。そして道具をしまっている部屋も全部大掃除。掃除が終わった後に盛り塩までして。そしたらホントに掃除道具さん達がキラキラするんですね〜!掃除したこちらもとても気分が良くなって。
 それこそ毎日はムリでも、なるべくちゃんとねぎらってあげることにしよう!
 
 
” 一流のスポーツ選手が道具を神聖なモノとして扱い、ていねいに手入れをし、大事にするというのはよく聞く話です。きっと彼らは自然に、そうしたモノの力というものを感じているのだと思います。だとしたら、特別な仕事道具じゃなくたって、服もバッグもペンもパソコンも、ふだん使っている一つひとつのモノ全部を大切に扱えば、あたりまえの毎日に心強い助っ人が一気にできるようなもの。”(P230より引用)
 
 そう。普段使っているモノたちにも、感謝の気持ちをもって接するようにしたいものです。そういう気持ちでモノに接していると、モノ達もこちらにときめきを返してくれる、というのがこんまりさんの考え方。全くサンセーです!!
 
 
” おうちにあいさつ、してますか?
 私がお客様のお宅にうかがって一番はじめにするのは、「おうちにごあいさつをすること」です。家の中心あたりの床に正座して、心の中でおうちにそっと話しかけます。名前・住所・職業などの簡単な自己紹介の後、たとえば「佐藤さんとご家族がもっともっと幸せに過ごせる空間がつくれますように」といって、一例。この二分間の沈黙の儀式を、お客様は不思議そうに見つめています。”(P252-253より引用)
 
 これ、スゴイっすよね!(笑)これ、まんま掃除の仕事に応用出来る!
 いや実際、例えばエアコンのお掃除をさせて戴くときに、ボクもうちのスタッフも、エアコンさんに向かって合掌して「宜しくお願いします」と言ったりしてます(もっとも、これを一番サボりがちなのはかくいうワタクシw)。賃貸のアパートなど、空室清掃をさせて戴いたときにも、お掃除終了後に合掌して、「お掃除させて戴き、有り難うございました!」とお辞儀をしたり。でもこれ、もっともっと、徹底したらいいですよね!ついおろそかになってしまうことが多いから。そうしたら、もっと気持ちを込めて、愛情を込めてお掃除することに出来るようになるんだと思う。間違いなく!
 
 
” 片づけとは、いつも自分を支えてくれるおうちへの恩返しであるべきだと思うのです。
 試しに、どうすればおうちが喜ぶか、という視点で片づけをしてみてください。”(P256より引用)
 
 これまたそのまんま、掃除に応用出来る。
 「どうすればおうちが喜ぶか、という視点で掃除をする」ということですな。これはボクたち、仕事でやっている人間でも、普通に生活している人でも応用出来ること。これももっと徹底してみよう!
 
 
 
 こんな風に、こんまりさんの考え方には、本当に学ぶべきところが多いです。日々こんな気持ちで暮らすことが出来たら、そりゃもう、人生がときめいてしまうことでしょう!ましてや「掃除」を仕事にしているボクたち「おそうじ劇場」の人間は、自分達自身の暮らしをときめくものにするためにも、お客様の暮らしをときめくものにするためにも、時々この「バイブル」に立ち返りたいと思います。
 
 近々、「おそうじ劇場」の名刺に書いているキャッチコピーを、リニューアルしようと思ってます。
 
 「暮らしがときめく、おそうじの魔法。」
 
 まんまパクリですが!!(笑)